Hi-S/S/Ex-SとHi-νガンダムが駆けた1986-2020年
時に西暦1986年後半。
「ガンダムZZ」が放映中、
ガンダムデザイナーを降板した永野氏が「FSS」を連載開始した頃。
次の企画が進行中だった。
言わずと知れた「逆襲のシャア」
本来はTVシリーズとして企画されていた物語を
2時間の劇場版として製作したため、もの凄い圧縮情報量で
当時の10代ボンクラ勢には理解が追い付かず。
観劇後、ポカーンとしたのも懐かしい。
で、百式デザインの裏に永野版ゼータ初期稿があったように
逆シャアデザインにもうっすら永野氏の香りがあったのは
感の良い好きモノは当時から感じ取っていた事実。
近年、ようやくその辺の事情やデザイン稿が明らかになってきたのだが
先日突然、秘中の秘伝的画稿が明らかにされた。
RX-HS Hi-Sガンダム!
同氏曰く「本気でデザインした」というだけあり
魅力的な描線と色気。
ぜひ立体にしてみたい誘惑に駆られるが
デザインをよーく読むと、当時メーカーサイドでOKが出ず
降板せざるを得なかった理由も垣間見える。見えるよララァ。。
1/144サイズでも
単価2000~3000円の精密商品を開発できる2020年現在ならともかく
800~1000円で小学生が購入できる商品を作らねばならない1986年では
こんな複雑なデザイン、通らないよー
「商品化できるもんなら、やってみな!」
という姿勢が色濃く感じられる。
うーむ、ロックだ。
「これでは金型が抜けない?承知しました直します、ハイ」
という気持ちが一切、ない。
ちなみに「Hi-S」の名称は
センチネルの「S」に繋がり「Ex-S」にもなったし
のちの「Hi-ν」にも結実した良いネーミングだと思う。
「シャアを超える」=Hi-S
という語源なんだけど
「シャアの頭文字はSじゃなくてCですが…」
とスタッフに突っ込まれボツとなった逸話、本当かなー
歴史にifはない。
こうした表舞台での退場が「FSS」への創作活動本格化と
複雑怪奇なMHデザインを生み出したことを考えれば
なるべくしてなったと言わざるをえないが、
永野色が全面に出た「逆シャア」も見てみたかった。

そして
先週末はボークス店頭でMHキットが限定発売。
無事、3騎を確保。
逆シャアを降板したおかげで生み出された至極のデザイン。
黄金の電気騎士、宝石の乙女、女子高生専用騎。

デザイン開示が進む以上、
GTMマグナパレスの立体化もきっとそのうちあるだろう。
ボークスさん、開発宜しくお願いします。

で、机上のGN-003キュリオス完成はまもなく。
終わったら星団に戻ろう。
つづく。
