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1980-1984回顧録読了:リアルロボットプラモブーム終焉はあったのか





1980-1984回顧録 読了

ガンプラ発売からそれを模倣するリアルロボットプラモブームの勃興と終焉を
「あ」の人:筆者視点でまとめた回顧録

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なるほど。
歴史とは観測者の数だけ存在することを実感。
また、人間には多感な十代後半に経験した事柄が重要であることも認識。

「あ」の人とはやはり世代が違うんだなぁ。


1980-1984時代はもちろん知っているけど、中心にはいなかった。
宴の端っこでのぞき見程度の関わり。
なにしろ、中心に立ち入るだけの金がない。
¥300ガンダム、ザク、グフを買うのが精一杯。
MSV展開は難しすぎてついていけなかったお子様だった思い出。

ダグラム、ザブングル、ボトムズ、マクロス、ダンバイン、バイファム、エルガイム。
本文に詳しいように、毎週のように発売される商品を購入、楽しむ金銭的余裕がなかった。
欲しいけど買えない!からアニメも見たり見なかったりした記憶。


その後
「あ」の人が送り手側に回った1985-1989時代のほうが記憶に鮮烈だ。

・ニュータイプ誌創刊
・モデルグラフィックス誌創刊
・Z-ZZ-センチネル-逆シャアのガンダム続編/パラレル展開
・FSS連載開始

ガンプラブームが終わったあとの組み立て玩具大ヒット
・ゾイド
・ミニ四駆
・R/Cカー

この辺りはブーム中心に近い位置で遊んでいた実感がある。
バイト収入が入るようになり趣味品を購入できる余裕があった。

MSV展開のときは当事者じゃなかったんだ、俺。



マイノリティの極み
B社、HJ誌からも展開を無視されながらモデグラ誌で連載されてた「ガンダム・センチネル」は
孤高のムーブメントとして面白かったなぁ。
別冊書籍が発売され読み耽ったときは知恵熱モノだった。


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「あ」の人にとっての「MSV」
自分にとっては「センチネル」が当てはまるのか


「あ」の人は
MSVブームで勃興した模型情景遊びが絶滅し
現在のガンプラが「アクションフィギュア」遊びに傾倒していることを憂いていたが
当然の帰結ではないか、というのが感想。

キャラプラにはそもそも
「完成品TOYの廉価代替品」といった側面もある。


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メイン商品は超合金合体玩具だけど

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買ってもらえないビンボー層が組み立てモケイで遊ぶヒエラルキー



ガンダムは本放送視聴率及び玩具売れ行き不振で終了
その後の再放送とプラキットでヒット化した経緯は有名

今まで厳然とあった
超合金ロボ>プラモデル の序列が逆転した瞬間だった、と言える



ガンダム成功へのカウンター攻撃として
見事な仕事ぶりだった「ダグラム」を称賛する文意は賛同するが
ガンプラ遊びが高度過ぎて付いていけず、脱落したユーザーが
完成品トイに回帰:トランスフォーマー
簡単なキットに回帰:SDガンダムやワタル
動く模型へ回帰:ミニ四駆、ゾイド
といった新カテゴリーに流れた文脈も欲しかったところ。

1984年12月
決してブームの終焉という終わりがあったのではなく
別の遊び、市場形成へとつながっていった
というのがあの当時の私的歴史認識


そして2020年代現在、
理想的な出来の完成品TOYが存在する市場で
ガンプラが組み立て式アクションフィギュアとしての性質を持つのは当然ではないか。


1980年代
望んでも手に入らなかった「高い完成度のロボットフィギュア」が
2020年代
簡単に手に入る楽園:ユートピアへの到達。
しかも多数のメーカーが多数の立体製品を開発発売

素晴らしいな。

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1980年代に多発した「戦車模型を規範とするガンプラジオラマ模型遊び」はほぼ絶滅し
彼が毛嫌いする
「最後にフラットクリアーを塗布してPVCフィギュアと同様な質感」で仕上げてしまう単品完成品 多数。
それよりも
「デザイン的にもロジック的にもイケてないデカールワーク」のほうがボクはイヤだ。
HJ誌やMG誌にはこの辺を啓蒙してほしいなぁ。
全身注意書きだらけのMS、カッコ悪いぜ。



そして「あ」の人といえば
「ふぁんろーど」での活躍の頃のほうが面白かったよな。
ゲゲボw

完。

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