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検証:GTMに至るデザイン変遷の道1986-2022





自室リビングのコレクション棚

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MH、GTM各騎が並んでいる。
1986-2022
36年を超えるデザインの変遷。

GTM、MHを平行して製作していると
創造主のデザイン思考を追体験してしまうので試しに言語化してみる。

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創造主:永野護氏はずーっとリアル巨大ロボットの姿を追い求める変わった方だ。
原初は鉄腕アトム、鉄人28号に端を発する日本におけるロボットデザイン。
どんな「カタチ」であれば有用かつ現実的か。

追求の結果、自身が描く壮大なおとぎ話
「FSS」に登場する巨大ロボット、モータヘッド(MH)を生み出す。

「Z」途中降板
「ZZ」降板
「逆襲のシャア」降板、とメジャー世界からの退場を余儀なくされより先鋭化していくMHデザイン。

ガンダムはクソ。
俺のロボ、最強!

そんな彼が、5話「魔導大戦」描写でMHデザインに疑念を持つ。
このデザイン、実戦では役不足ぢゃね…?

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まず
4話までの戦闘描写で生身では装備していない盾をMH戦で装備するのは、変!
てことでそれまで大半のMHが装備していた大盾が5話時点でほとんど無くなる。

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5話魔導大戦で登場したサイレンA型。
左手に小ぶりな盾を装備。
より実戦的なスタイルになった、といえるが
このデザインで大戦に突入した結果、なんと氏の筆が止まる。

そこでの彼の苦悩、思考は流石に判らないが
悩んだ結果が大戦冒頭のフィルモアvsメヨーヨ集団戦描写であり

長い休載期間を経て
新たに実戦にふさわしく合理的なデザインと戦闘描写、として発表されたのが

映画「ゴティックメード」
FSS本編再開後の「ベラ攻防戦」だ。

ではMHデザイン及びGTMデザイン細部を見つつどこがどうなったのか。
騎士の動きを再現し戦うMH、ヒト型を模した体型に装甲を纏った姿は大変勇ましいが
自在に動くにはいろいろ不都合がある。
特に大きな肩ブロックは剣を振るう肩回りの可動を阻害し、邪魔だ!しかも左右の視界を塞いで超不便!

てことでGTMデザインではこうした。

まず
大きな変更点として「ツインスイング関節」の導入
繊細多数なパーツ集合体のMH関節は脆弱すぎるため巨大頑丈な関節に変換
これで壊れないぞ!えっへん。

そのうえで
肩:マイティシリーズのような装甲プレート化
  可動に支障ない小さなパーツに変更

首:MHでは短く剥き出しだった首はほぼ動かなかったが
  GTMではぐっと伸びて装甲を纏い自由度&防御を高めた

腕:剣を自在に振るうためヒト型と大きく構造を変更
  多重関節化し自由に振り回せる!
  繊細なMH手首からゴツく頑丈なGTM手首へ
  これでぶん殴っても壊れないw

胸:大きく前に張り出した形状が多かったMH
  剣を振るうのにとても邪魔なので小型化

胴:蛇腹装甲で自在に動くようしてたが
  装甲が邪魔で自由度が低いMHから
  ほぼ3倍の長さにしてグイングイン動きそうに変更!

脚:強力な剣戟のため強靭な踏み込みを行うよう
  昆虫のようなバネ力を実現する長く細い脛を実装
  足首、太腿はMHから変更なし

てことで出来上がったGTMデザインは
ヒト体型からちょっと外れた昆虫に近い要素を取り入れつつ
剣を振るう戦闘行動に適した形態に変化。

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カッコよく受け入れられているMHデザインを捨て
拒否反応をされることも分かっていながら新しいデザイン:GTMを送り出す胆力。

凄いなー

そもそも従来の戦闘兵器を凌駕するヒト型巨大ロボット兵器という存在自体が
リアルから遠いので合理性も有用性もあったものではないのだが
それに真剣に向き合い、デザインを生み出す行為は稀有、非凡だ。。

そして自分はただ淡々と
最新デザイン&クラシックデザインを立体品製作を愉しもう。
2012年GTM開示後、ベラ戦後はまったく休みなく
連載を継続してくれる作者に惜しみなく賛辞と感謝を。

ありがとうございます。。

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そしてどうか
GTM最強デザイン
HSGK版ZAP、抽選当りますように。。。


つづく

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